2015年12月14日月曜日

女子美アートミュージアム:KATAZOME展



2015年11月14日〜12月20日
女子美アートミュージアム


型紙のコレクション、小紋、紅型、芹沢銈介、小島悳次郎、柚木沙弥郎等々の型染、注染を用いた現代の染め物まで。思いがけずというか、期待通りというか、とてもすばらしい展覧会でした。

型紙といえば、2012年に一号館美術館で開催されたKatagami Style展が思い出されます。あの時の展示の主題は、日本の型紙がヨーロッパのデザイン(ジャポニスム)に与えた影響でした。つまり、ヨーロッパ目線で選ばれた型紙。たしか大振りの意匠が多かったように思います。


KATAZOME展出品の型紙は、旧・鐘紡コレクション。主に錐彫りによる超絶的に微細な文様が楽しめます。

また、美術館ロビーでは、高橋英子名誉教授による伊勢型紙コレクションが展示されています。明治〜大正期の比較的新しいモノらしいですが、天井から吊されて展示されているもの以外にも膨大な量の型紙の束がテーブルにおかれており、めくって見るようになっています。とてもとても1時間やそこらでは見終わりません。会場はロビーのみ撮影可。

これは木目模様の型紙。こんな文様があるなんて。



そして、とてもモダンな文様。




↓こちら、文様の濃淡が網点のように小さな穴の大小と粗密で表現されています。防染糊をおいて染めるのではなく、染色糊で直接布を染めるのに使ったそうです。文様がネガになっているのは、ステンシルの要領で染めるからなのでしょう。



試しに、ネガポジ反転してみました。



主題は「型染」で、じっさい素敵な染めの作品が多数展示されているのですが、ついつい「型紙」ばかりに見入ってしまいます。あとで、追記しよう。

女子美の相模原キャンパスは果てしなく遠いのですが、企画展会場では本展のために誂えたというライトテーブルに並べられた型紙が見やすく美しく、この展覧会がどこにも巡回しないのがもったいない限りです。


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