2009年8月21日金曜日

カプセル・ホテル

ひさびさに六本木AXISを訪れる。展覧会である。




「京都に新スタイルのカプセルホテル-六本木で睡眠ユニット初公開」

「斬新デザイン 夢の世界!? カプセルホテル「9h」内装公開」
斬新なデザインが特徴的なカプセルホテル「9h(ナインアワーズ)」が12月、京都市下京区にオープンする。それに先立ち、ホテル企画会社のキュービック(東京都台東区)と、デザインを担当したデザイナーらが、内装を東京・六本木のアクシスギャラリーで公開している=写真=(伴龍二撮影、魚眼レンズ使用)。21日まで。
「9h」は24時間フリーチェックイン・チェックアウト。部屋数は125室で、宿泊料金は4900円。案内表示の絵やロゴなどは、デザイナーによるオリジナル。パナソニック電工の寝室環境システムを使っている。

コンセプトについては、ホテルのサイトに書かれている。ただし、展覧会ではもっと詳細な説明が掲示してあった。

「9h」ホテルのサイト (http://9hours.jp/
デザインのすばらしさについては、藤崎圭一郎さんのブログに書かれているとおり


exiteにも写真入りで詳細な紹介記事があった。

都市における新しい宿泊のカタチ「9h:ナインアワーズ展」(exite ism | 2009.7.27)

私は中に入ってみなかったが、狭いところが好きな人には心地の良い空間だろうと、外から見ても思った。とはいえ、私はカプセル・ホテルに泊まったことがない。おそらくこれからも泊まることはないと思う。システムが分からないので、いろいろとためらいがある。

デザインは非常に良く考えられている。柴田文江氏デザインのカプセル。廣村正彰氏デザインのサインシステム。中村隆秋氏によるインテリア。機能的でかつ居心地を良い空間を作り出していると思う。

展示からは分からなかったのは、ビジネスとしての側面である。調べた範囲では、どうも京都にはカプセル・ホテルはほとんど存在しないらしい。その意味では、希少なホテルということになる。で、宿泊料1泊4900円。これは高いのか安いのか。京都に競合がないことから比較が難しいが、大阪では1泊3000円(サウナ付)程度。それを考えると、カプセル・ホテルとしてはかなり高い。ビジネス・ホテルと比較してみよう。東横イン京都五条烏丸は、シングル6200円、ダブル7200円、ツイン8200円。会員になると、日祝はシングル4550円である。しかもこれで朝食サービスがある。なかなか難しい。

※東京のカプセル・ホテルは、新宿で4300円(サウナ付)とある。ただし、誰でも利用可能な1000円OFFクーポンもHPに掲載。

あとはどの程度宿が取りやすいかどうか、ぐらいであろうか。カプセル・ホテルは終電を逃してしまったサラリーマンの避難所というイメージがある。京都で、どのような顧客層が取り込めるのか、興味がある。私自身が泊まる機会はないと思うが、「ふつうのデザイン」の振興として、ぜひ成功してもらいたいと思う。

デザイン系ブログで、他にもいろいろとコメントが出ている。
柳本浩市氏は、「どこかしっくりこないところがあり、後々それが膨らんできました。」と書いている。8月29日現在、10件のコメントのやりとりがあり、「しっくりこないところ」が議論されている。


コメントされているFORM氏は、この試みをポジティブに評価しているが……


カプセル・ホテル:問題解決手段としてのデザイン
http://tokyopasserby.blogspot.com/2009/09/blog-post_03.html

続・カプセルホテル
http://tokyopasserby.blogspot.com/2009/09/blog-post_8076.html

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